ダウン2007/03/29

病院から外出するときは連絡するように言っているが、連絡がない。
弟に連絡すると、今日は来ていないというので、熱が出たなと判断する。

病院に行くとやっぱり寝ていて、N先生から話があるという。

ナース・センターは人が多かったので、人が少ない外来受付の方まで移動して話を聞く。

・あーちゃんの熱の原因は、どうやら感染症から来ているのではなく、MDSの病気自体から来ていると思われること。

(ただし、感染源の細菌が「ある」のを証明するのは簡単だが、「ない」ことを証明するのは難しい。もしどこかにあったとしたら、今後の治療の段階で致命的な命とりになる可能性がある。)

・骨髄穿刺の結果、芽球は約19%(ほとんど20%に近い)。
 今の段階で予後は1年未満(!)

・今後の治療方針としては、
 1)支持療法
 2)化学療法(抗ガン剤治療)
 3)骨髄移植
がある。

完治が期待できるのは3)の骨髄移植のみだが、55歳以上の患者さんには薦めないそうだ。
体力的にきついことと、移植してMDS自体は治っても、重いGVHDで苦しむことになる場合もあるとのこと。

E先生が薦めるのは「支持療法」で、一番「リーズナブル」なのだそうだ。
(話を聞きながら、命がかかっているのにリーズナブルって言葉の使い方があるのだろうか?と、思わずフンと鼻で笑ってしまう。
治療費のことを気にするご家族も、もちろんいるのだろうが、今の私には、あーちゃんはお金に換えられないよ)

N先生は、弱い抗ガン剤はどうかと薦めてくれる。

熱の原因がMDSから来ているので、「ステロイド」(副腎皮質ホルモン)を服用し、もし熱が出ないようにコントロールできれば、退院して通院治療に切り替えるそうだ。

治療の選択の説明については、退院間際に本人に説明するそうで、予後のことは本人に伝えますか?と確認された。

(生きられるのが残り少ないならば、やりたいことをやってもらいたい。)

「はい。余命のことも、治療方法のプラス面もマイナス面も伝えてください。」

「ただ余命に関しては、あまりはっきり伝えると、ご本人の気力が心配ですよ。」

確かに、熱が胸の炎症から来ているのではないとわかってから、あーちゃんはちょっと気弱になってしまっているのだ。

あーちゃんにはショックなだけだろうか?
言わないほうがよいのだろうか?

「すみません、先生にお任せします」

卑怯なようだが、N先生の判断にゆだねることにする。

本来なら、本人への説明も上司であるE先生がすることらしいが、「リーズナブル」がひっかかるし、普段直接診てもらっているのはN先生なので、N先生にお願いした。

このブログで記述している内容は、あーちゃんの症状・状態によるものです。
患者さんや担当医師によっては、異なる場合があると思われますので、
ご注意ください。